「急性腰痛」とは、突然起こる腰の強い痛みのことを指します。いわゆる「ぎっくり腰」はこの急性腰痛にあたります。特定の原因がある場合もありますが、多くは日常動作の中で無意識に起こる動作(重いものを持つ・急に腰をひねる・中腰になるなど)で発症します。
多くは筋肉や靱帯の損傷による一時的な炎症で、骨に異常があるわけではないケースが大半です。しかし、痛みが強く、動けなくなるほどの症状が出ることもあるため、早期の対処と正しい知識が重要です。
腰痛には期間や状態によって以下のように分類されます。
分類 | 発症からの期間 | 特徴 |
---|---|---|
急性腰痛 | ~4週間 | 突発的な痛み。ぎっくり腰が代表例。 |
亜急性腰痛 | 4〜12週間 | 急性期が落ち着いたが、まだ痛みが残る |
慢性腰痛 | 12週間以上 | 再発を繰り返す・慢性的に続く痛み |
※ぎっくり腰は「急性期」に分類され、痛みのピークは通常2〜3日で、1週間〜10日ほどで改善することが多いです。
何かの拍子に急に腰が「グキッ」と痛み、動けなくなることがあります。
前かがみや体をひねるなど、少しの動きで強い痛みを感じます。
痛みが強すぎて、立ったり歩いたりするのが困難になることもあります。
力が抜けたような不安定感を伴うことがあります。
内臓疾患や感染による痛みと違い、炎症による発熱や腫れは一般的ではありません。
※注意:脚のしびれや麻痺などの神経症状がある場合は、椎間板ヘルニアなどの可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。
ぎっくり腰が起きた直後は、適切な応急処置をすることが非常に大切です。これにより、損傷の悪化を防ぎ、早期回復につながります。応急処置の基本は「RICE処置」と呼ばれるもので、次の4つのステップからなります。
痛みのある部分を無理に動かさず、できるだけ安静に保ちます。運動や負荷をかけるのは控えましょう。
氷や冷たいタオルで患部を冷やします。冷やすことで炎症や腫れを抑え、痛みを和らげます。15〜20分程度を目安に、直接肌に氷を当てずにタオルを挟んで行いましょう。
包帯やサポーターで患部を軽く圧迫します。これにより内出血や腫れを抑える効果があります。ただし、強く巻きすぎると血行が悪くなるので注意してください。
患部を心臓より高い位置に上げることで、血液の循環を促し腫れを軽減します。座ったり横になったりして脚を高くしましょう。
これらを行いながら、痛みや腫れが強い場合は無理せず医療機関を受診してください。
当院では、ぎっくり腰の症状や回復段階に合わせて、国家資格を持つ施術者がオーダーメイドの施術を行います。痛みを早期に和らげ、再発を防ぐための根本治療を重視しています。
硬くなった筋肉や関節の動きをやさしく整えることで、痛みの軽減と可動域の改善を図ります。
鍼灸により、痛みの原因となっている深部の筋肉や神経へ直接アプローチし、自然治癒力を高めます。
炎症や筋緊張の緩和を目的とした機器を使用し、痛みを効率的に軽減させます。
再発防止のために、ご自宅でできる簡単なストレッチや姿勢改善のアドバイスも行っています。
無理のない範囲で症状に応じた施術を行いますので、「動けないけどどうしよう…」という方も安心してご相談ください。